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医療安全管理部門

特色・概要

当院は「医療安全対策加算2」を申請しています。当院の医療安全対策は、「患者とその家族、職員とその家族の幸せのために」という当院の基本理念に沿い、「患者の安全を守ることが第一」という視点から行われています。

活動内容・教育研修

医療安全管理者が、医療安全管理委員会と連携しつつ、医療安全に関したインシデント報告を把握し、その分析結果に基づいて医療安全確保のための業務改善等を進めています。

また、医療安全確保のための職員研修を、1年に2回以上、計画的に実施するとともに、医療安全管理者が必要に応じて各部門における医療安全管理の担当者への支援を実施し、その結果を記録しています。毎週月曜日に行われる医療安全ミーティングと月1回の医療安全管理対策委員会、および医療安全推進委員会がその役割を担っています。

組織体制・会議研修

組織体制・会議研修

医療安全管理対策委員会は、理事長、院長、看護部長、事務長など当院の各部門の長が出席し、さらに弁護士が相談役として同席し、月に1回、定期的に開催しています。そこでは、日々発生したインシデントを報告し、具体的な対策を講じています。年2回の医療安全研修では、医療安全に関わる対策、問題点を講義形式で実施しています。350名全ての当院職員が受講できるように、WEBでも受講できるようにしています。その場合、アンケートを回収して受講結果を評価しています。

院内巡回

月1回程度施行し、1年を通して病院全体を巡回できるようにしています。他部署との比較ができるように、毎回、巡回担当部署を指定し、コメント記入をしてもらっています。また、転倒の危険箇所を明確にするために、理学療法士に可能な限り参加してもらっています。

ポジティブインシデントとは

医療過誤の原因としては、「確認不足」が最多となっています。そのため「確認の徹底」ということが毎回問題になりますが、「人はミスをするもの」という前提で、ミスを犯しても安全を守れる、いわゆる「フェイルセーフ」となるようなシステムを構築することに最大の力点を置いています。そのため、「ポジティブインシデント」という視点を重視しています。つまり、「なぜ、そのミスが重大事故に至らなかったのか」という視点から、原因を究明し、具体的な業務改善や安全なシステムの構築を図るよう努力しています。

医療安全管理の4大基本姿勢

  • インシデントレポートの提出は「レベル0で未然に防げたもの」も含まれる。
  • 重大事故に繋がらないためのシステムづくりが中心課題だと位置づける。
  • ヒューマンエラーを起こしても「フェイルセーフ」となるよう、対策を練っていく。
  • 「ポジティブインシデント」(それがあったから重大事故を未然に防ぐことができた)の視点からインシデント報告の中身を拾いあげていく。

地域医療機関へのメッセージ

当院では、一般外来の患者さんとは別に、通院維持透析を受ける血液透析患者さんが毎日200名(日曜日以外)ほど来院されます。1日おきに来院され、長い人では40年を超える方もおられます。そのため、患者さんもご家族も病院のことを良く知っています。同時に、長期に関わるため、「もっと良くして欲しい」という気持ちも強く持っておられる方が多いです。そのため、医療を提供するものと受けるものという「強者・弱者」の関係より、共に良い医療を創っていこうという「共生」の関係が自然に形成されてきています。

そうした中で、当院では、「院長への直通便」という制度を設けました。患者さんとそのご家族が、日頃、不満や気付いたことなどを自由に院長宛てに投書できるシステムです。こうした患者さんやご家族の声を聞くことにより、ハード面だけでなく、挨拶や言葉遣いといった職員のソフト面でも改善を図っていこうとしています。

地域の住民の方々が気持ちよく当院に受診できるようにすることが、医療の安全を高めるための基本だと考えます。「安全」「安心」「安楽」をキーワードとし、地域の方々と気軽に声を掛けあえる関係を構築することが重要だと考えています。

  • 地域医療機関へのメッセージ
  • 地域医療機関へのメッセージ

転倒・転落予防の標語(2021年に表彰された院内標語)

金賞
転ばずに 過ごす人生 金メダル
銀賞
杖は嫌 だけど転ぶの もっと嫌!
銅賞
「これくらい」 出来る気持ちと 動かぬ体
銅賞
手を出すな! 意地を張るほど 危険だよ
銅賞
転倒で 骨も折れるし 気も折れる

最後に

当院では、以下の「責務」を全うできるよう、日常的に努力してまいります。

医療従事者個人の責務

  • 患者の安全を最優先し、安全に医療を提供する責務がある
  • 基本的な知識・技能を身につける
  • 常に学び続けることが必要
  • チーム医療におけるチームの一員として自己の役割を認識
  • 他の医療従事者と十分な意思疎通をはかる
  • 良好でオープンな人間関係の下で医療を実践
  • 医療機関の安全対策への積極的かつ主体的に参加する必要
  • それぞれの行為のリスクと自己の行動特性を認識
  • 自らの健康状態を原因とするリスクを可能な限り低減するため、心身の健康状態を良好に保つよう心がけなければならない