当院では、医療サービスの質の維持向上を目的として、院内各部門の機能や、患者満足度調査結果等を、数値により客観的に評価することで、改善活動に役立てる取り組みを行っています。
また、当院が提供する医療サービスについて、各種医療機関や患者さんへ情報提供を行うことを目的として、ホームページにてその主な内容を公表しています。
当院では、患者さんがどのように感じているかを把握、分析し、医療サービスの質の向上を行うことを目的として、定期的に患者満足度調査を実施しております。
令和元年5月29日~6月18日実施
当院全体 回答者数:242人
調査病院平均:同内容の調査実施47病院の平均値(平均病床数:458床)
外来患者の選択理由としては、「他の医療機関の紹介で」(38.7%)が最も多く、続いて「良い医師がいるから」(26.1%)、「家や通勤先などから近いから」「交通の便が良いから」(ともに20.0%)の順となっています。
外来患者の総合満足度は、「満足」(50.2%)と、「やや満足」(43.3%)の合計で、93.5%(調査病院平均:86.1%)と約9割を超えています。100点満点での総合評価点においても、平均84.5点と調査病院平均値(81.0点)を上回っています。
外来業務改善委員会を多職種で構成し、日頃より待ち時間の短縮へ向けて各種の取り組みを進めています。平成28年7月の電子カルテ導入をきっかけに近年は待ち時間が短縮傾向にあり、調査病院平均値より5分以上短い結果となりました。
紹介・推薦意向(知人等に紹介、推薦したいと思うか)については、「是非したい」(34.7%)と、「まあしたい」(58.9%)の合計で93.6%と9割を超えています。
令和元年5月30日~6月22日実施
当院全体 回答者数:73人
調査病院平均:同内容の調査実施40病院の平均値(平均病床数:484床)
入院患者の選択理由としては、「他の医療機関の紹介で」(45.7%)が最も多く、続いて「良い医師がいるから」(37.1%)、「言葉遣いや態度などの対応が良いから」(28.6%)、「医療施設や設備が良いから」(25.7%)の順となっています。
入院患者の総合満足度は、「満足」(44.3%)と、「やや満足」(50.0%)の合計で、94.3%(調査病院平均:91.2%)と9割を超えています。100点満点での総合評価点においては、平均85.2点となりました。
紹介・推薦意向(知人等に紹介、推薦したいと思うか)については、「是非したい」(45.6%)と、「まあしたい」(44.1%)の合計で89.7%となっています。
MRSAは医療関連感染を引き起こす代表的な原因菌です。長期入院や人工透析などがリスク因子とされます。
当院のMRSA検出数は、2016年度と比較し49%減少しました。
<比較指標>
感染防止対策加算2を取得している他施設(連携11施設)の2020年度中央値:1.0%
MDRPは、カルバペネム系、アミノグリコシド系、キノロン系の抗菌薬に耐性を示す緑膿菌です。抗菌薬の選択肢が少ないため、発生した場合には徹底した対策が必要とされます。
当院のMDRP検出数は、2016年度以降0件で推移しています。
<比較指標>
厚生労働省院内感染対策サーベイランス事業(JANIS)にて集計された中央値:0.002%
血流感染の多くが、中心静脈カテーテルの留置と関連しています。通常、血流感染は在院期間を延長し、医療費を増大させ、死亡リスクを高める重大な感染です。CLABSIは中心ラインの適切な管理によって防止できます。
当院のCLABSI発生件数は、2016年度より0~1件で推移しています。
<比較指標>
日本環境感染学会集計の全国指標(JHAIS)における中央値:1.7%
尿路感染の多くが、尿路カテーテルの使用に関連しています。CAUTIによる合併症は、患者の不快感、在院日数の延長、医療費や死亡率の増加を引き起こします。尿路カテーテルは留置すること自体がリスクになります。適切な管理および早期抜去が重要です。
当院のCAUTI発生件数は、2019年度より0件を維持しています。
<比較指標>
日本環境感染学会集計の全国指標(JHAIS)における中央値:1.8%
人工呼吸器の装着は、医療関連肺炎のリスクを高めます。VAPの発症は死亡率を高めるとの報告もあり、人工呼吸器の管理には細心の注意が必要です。
当院のVAP発生件数は、2016年度より0件を維持しています。
<比較指標>
日本環境感染学会集計の全国指標(JHAIS)における中央値:2.1%
2021年度(2021.4.1~2022.3.31)のリハビリテーション件数は、33502件でした。疾患別リハビリテーションでは運動器疾患が35.8%であり、脳疾患が25.5%、がんリハビリテーションが3.3%でした。また、当院で血液透析治療を受けられている患者さんの30%がリハビリテーションを実施していました。
リハビリテーション効果は、日常生活動作の能力を示す値 FIM (Functional Independence Measure:自分では何もできない状態の18点から自立の126点までを表す)という方法を用いて評価しております。
1ヵ月間に服薬指導を行った入院患者数
月初めの入院患者数+1ヵ月間に入院した患者数(※1PSG検査で入院した患者は除く)個別栄養指導を疾患別でみると腎臓病分野の割合が大きく、当院の診療の特徴が表れています。下記グラフ項目「血液透析」、「腎移植」、「腎不全保存期」の割合を合わせると、全体の約75%に上ります。
「その他」の項目については、肝臓病、嚥下、低栄養、心疾患、術後などがこれに該当します。
当院臨床栄養課では、疾患別の集団調理実習を積極的に開催しております。疾患は「腎不全保存期」、「糖尿病」、「血液透析」、「肝臓病」の4疾患で、実際の治療食を体験して頂き、食事療法の説明や、そのほか様々なレクチャーを行っています。
年間開催回数は約80回に渡り、また参加延人数(年間)は600人を超えています。食事療法を体験・理解するだけでなく、食事に関する不安や疑問の解消、患者さん同士の交流も行える場となっております。
2019.4~2020.3 実績 ※2020.2末より中止期間
疾患テーマ | 開催回数 | 参加延人数 | 平均参加者数 |
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調理実習(腎不全保存期) | 48回 | 326人 | 6.8人 |
調理実習(糖尿病) | 12回 | 114人 | 9.5人 |
調理実習(血液透析) | 11回 | 130人 | 11.8人 |
調理実習(肝臓病) | 5回 | 31人 | 6.2人 |
年間合計 | 76回 | 601人 | - |