臨床栄養課
増子記念病院 臨床栄養課では、「健康の保持・増進、疾病の進展防止・回復、栄養状態を良好にすること」を目的に様々な栄養サポートを提供しております。
施設概要
当院は、入院時食事療養(Ⅰ)及び食堂加算の届け出を行っており、管理栄養士によって管理された食事を適時、適温で提供しております。管理栄養士4名が在籍しており、栄養管理計画に基づき入院患者さんの栄養管理を行っております。外来では、慢性腎臓病<CKD>(腎不全保存期・血液透析・腹膜透析・腎移植後)の栄養サポートに、力を入れております。
調理実習室(2階)
個別栄養指導
入院・外来患者さんを対象に予約制(月曜~土曜日、9:30~16:00)で行っております。栄養指導は健康の保持・増進、疾病の進展防止・回復を目的に個々の患者さんのライフスタイルに合わせたアドバイスをさせて頂きます。
退院や転院後の食生活で、入院期間中の食事・栄養状態に関する情報が必要な患者さんへは、退院支援として栄養情報提供書を作成し、ご説明させて頂きます。
栄養指導(入院・外来)
透析中の栄養指導
集団調理実習
入院・外来患者さん、家族の方を対象に予約制で行っております。腎臓病(腎不全保存期、血液透析)、糖尿病、肝臓病の調理実習を定期的に行っております。
(詳細は「各教室のご案内」をご参照ください。)
難しい食事管理も実際に作って、食べることで具体的な食事療法をご理解頂けると考えております。また、当院の調理実習は疾病別のサポートチームと連帯しており、治療の相談、不安や疑問などを相談することもできます。
調理実習
出来上がりのメニュー
入院のお食事
栄養管理、栄養サポートチーム(NST)
当院では、入院患者さんの栄養状態を総合的に管理するために、医師、看護師、薬剤師、理学療法士、言語聴覚士、管理栄養士により専門的な知識や技術を活かした栄養サポートを行っております。週に1回、NSTカンファレンスを行い、患者さんに最も適切な栄養補給の方法などの提案を行っております。
NST回診
身体計測、栄養状態の評価
診療実績
個別栄養指導 疾患別内訳
個別栄養指導を疾患別でみると腎臓病分野の割合が大きく、当院の診療の特徴が表れています。下記グラフ項目「血液透析」、「腎移植」、「腎不全保存期」の割合を合わせると、全体の約75%に上ります。
「その他」の項目については、肝臓病、嚥下、低栄養、心疾患、術後などがこれに該当します。
集団調理実習 開催実績 ※2020年2月より開催を中止しています。(再開未定)
当院臨床栄養課では、疾患別の集団調理実習を積極的に開催しております。疾患は「腎不全保存期」、「糖尿病」、「血液透析」、「肝臓病」の4疾患で、実際の治療食を体験して頂き、食事療法の説明や、そのほか様々なレクチャーを行っています。
年間開催回数は約80回に渡り、また参加延人数(年間)は600人を超えています。食事療法を体験・理解するだけでなく、食事に関する不安や疑問の解消、患者さん同士の交流も行える場となっております。
2019.4~2020.3 実績 ※2020.2末より中止
疾患テーマ |
開催回数 |
参加延人数 |
平均参加者数 |
調理実習(腎不全保存期) |
48回 |
326人 |
6.8人 |
調理実習(糖尿病) |
12回 |
114人 |
9.5人 |
調理実習(血液透析) |
11回 |
130人 |
11.8人 |
調理実習(肝臓病) |
5回 |
31人 |
6.2人 |
年間合計 |
76回 |
601人 |
- |
資格
当科に所属する管理栄養士が各学会の専門資格を取得し、診療の質向上に努めています。
取得資格一覧
- 日本病態栄養学会認定 病態栄養認定管理栄養士 1名
- 日本臨床栄養代謝学会認定 NST専門療養士 1名
- 日本病態栄養学会認定 病態栄養専門管理栄養士 2名
- 日本病態栄養学会認定 腎臓病病態栄養専門管理栄養士 1名
- 日本糖尿病療養指導士認定機構 日本糖尿病療養指導士 1名
- 厚生労働省 肝炎医療コーディネーター 2名
対外活動実績
【令和5年度】(2023年4月-2024年3月)
院外研究発表
- 第70回 日本栄養改善学会 (2023.9.2-3)
当院における腎臓食改訂の取り組み-食材費の観点を中心に-
岩田康太郎
- 第57回 日本臨床腎移植学会 ワークショップ (2024.2.14-16)
腎移植後の長期患者管理における課題と方策-管理栄養士の立場から-
朝倉洋平
雑誌・ウェブ執筆
- 冊子 ぜんじんきょう 全国腎臓病協議会 血糖管理が必要な透析患者の食事の注意点 No317,2023,4-9
朝倉洋平
- 雑誌 ヘルスケアレストラン 調理の工夫で味にメリハリを出した透析食 RD‘s Kitchen File82 2024.1
小田垣梨湖、朝倉洋平
【令和4年度】(2022年4月-2023年3月)
院外研究発表
- 第67回 日本透析医学会学術集会 シンポジウム(2022.7.3)
腎移植患者の栄養管理
朝倉洋平
院外講演
- 朝日新聞社健康ライフセミナー(2023.3.30) 座談会(紙上採録) 朝倉洋平
雑誌・ウェブ執筆
- 雑誌 企業雑誌 腎臓にやさしい食事~継続して取り組むためのポイント~ No54,2022秋
朝倉洋平
- 雑誌 臨床透析 透析患者の栄養状態と生活評価 デイサービス・ヘルパーの支援を受けながら 生活している患者の食事内容 Vol.38,No12.2022,77-81
細江千佳子
- 雑誌 臨床透析 透析食レシピ Vol.38,No1.2022,4
細江千佳子
- 雑誌 ニュートリションケア 電話・オンラインで行う栄養指導の実際(オーバーナイト透析) Vol.15,No.9.2022,34-37
岩田康太郎
- 雑誌 企業雑誌 レシピ提供 No54,2022秋
朝倉洋平、細江千佳子、岩田康太郎、小田垣梨湖
【令和3年度】(2021年4月-2022年3月)
院外研究発表
- 第47回 日本血液浄化技術学会学術集会 ベーシックセミナー(2021.4.17)
透析患者の栄養評価
朝倉洋平
院外講演
- 第12回 朝日新聞社健康ライフセミナー(2022.3.26) 座談会(紙上採録) 朝倉洋平
雑誌・ウェブ執筆
- 雑誌 臨床透析 CKD・透析患者の栄養指導方法と実践 ICT等を用いた栄養指導 Vol.37,No12.2021,83-89
岩田康太郎
- 冊子 腎友会だより リンを控えたんぱく質をとるコツ(透析食レシピ、リン関係) 2021年10月号
細江千佳子
- 雑誌 透析ケア 食塩・水分管理を指導するためには何を知ればいい? Vol.27,No.5.2021,45-49
朝倉洋平
- 書籍 日本腎臓病協会 腎臓病療養指導士のためのCKD指導ガイドブック 2021年10月発刊,104-107
朝倉洋平
【令和2年度】(2020年4月-2021年3月)
院外研究発表
- 第65回 日本透析医学会学術集会(2020.11.2-11.24)
深夜長時間透析患者に対する栄養指導の取り組み
岩田康太郎 他
院外講演
- 企業主催セミナー(2020.6.25)
腎臓病専門病院における管理栄養士の取り組み
朝倉洋平
- 第11回 朝日新聞社健康ライフセミナー(2021.3.21)
腎臓にやさしい食事~減塩のすすめ~
朝倉洋平
雑誌・ウェブ執筆
- 雑誌 臨床透析 低栄養患者への栄養補給法の実践~経口的栄養補助~ Vol.36,No13,2020,79-84
朝倉洋平
- 雑誌 ニュートリションケア 消化・吸収・代謝と栄養素がわかるイラスト図鑑(脂溶性ビタミン) 秋季増刊114-121
朝倉洋平
【平成31(令和1)年度】(2019年4月-2020年3月)
院外研究発表
- 第64回 日本透析医学会学術集会(2019.6.28-30)
集団調理実習によるCKDチーム医療の実際とその役割
朝倉洋平 他
- 第7回 日本腎栄養代謝栄養研究会(2019.7.27-28)
CKDチーム医療における集団調理実習の役割~主体的な腎代替療法の選択推進~
朝倉洋平 他
- 第7回 日本腎栄養代謝栄養研究会(2019.7.27-28)
血液透析患者に対する個別・集団栄養指導を組み合わせた効果の検討
細江千佳子 他
院外講演
- 第9回 朝日新聞社健康ライフセミナー(2019.4.6)
腎臓にやさしい食事~減塩のすすめ~
朝倉洋平
- 愛知県栄養士会 医療部会研修会(2019.6.15)
腎臓病の栄養食事指導
朝倉洋平
- 第11回 広島県臨床工学技士会学術大会(2019.6.1-2)
血液透析患者の栄養管理~明日から役立つ基礎知識~
朝倉洋平
- 岡崎市医師会 栄養部会セミナー(2019.11.30)
腎臓病保存期の栄養療法~栄養指導の実際~
朝倉洋平
- 愛知県栄養士会フレッシュダイエティシャン研修会(2019.11.30)
病院管理栄養士の仕事
岩田康太郎
- 愛知県薬剤師会 セミナー(2019.12.8)
腎不全保存期の栄養管理~明日から役立つ基礎知識~
朝倉洋平
雑誌・ウェブ執筆
- 雑誌 ニュートリションケア 私の施設の院内約束食事箋 Vol.12,No.7.2019,54-55
朝倉洋平
- 雑誌 ニュートリションケア 栄養教室が盛り上がる 慢性腎臓病 Vol.13,No.1.2020,19-24
朝倉洋平